飛魚

中島裕翔くんのファンです

夜の森を泳ぐ舟のこと

私にとって人の歌声は常に左から右へ流れる1本の線で、味がするものもあるし、太いもの、管みたいに穴があいているもの、色がついているもの、硬いもの、糸が縒っているみたいになっているもの、種類は様々にあります。


特別珍しいのは内博貴くんの声で、この人の歌声は2本線なんですね。他にはいません。
山田様は点滴の管みたいなゴムチューブ。裕翔くんは薄いガラスの管。2人とも管状なんですけど材質が違います。
知念くんは細いワイヤーが糸みたいに縒っていて、伊野尾くんは黄色い定規。
大野くんの声は冷たくてたっぷりの量の水。
テゴマスのおふたりはとろとろに溶けてる熱いキャラメルとチョコレートですごく甘い。


私はJUMPでは高木くんの歌声が好きなんですが、高木くんの声はどういう線かというと、筆で書かれた太い線です。
水分がのった紙は柔らかくなります。筆で書かれた線は、筆に含まれた水分がなくなると掠れてきます。そんな感じ。
この掠れがすごくよくて、一本の線なのに、ちょっとした絵みたいなんですよね。


そんなわけで、高木くんのソロが多い「眠リノ森」が好きです。
この曲を聴いていると、平行して流れるみんなの声の間にツタが絡まっているイメージで、夜に暗い森の中流れている川を黒いボートで渡っているような気分になって胸が苦しくなります。
このツタを多く生やしているのが高木くんの声の線で、かすれの部分からするすると、手のひらのような緑色の葉っぱが見えて伸びてさらに絡まるんです。
高木くんの声は物語をのせやすいのかもしれません。
どうでもいいんですけどこの曲、夜に人気の無い道で聞くとめっちゃ怖いですよね。




スターどうもありがとうございました。