飛魚

中島裕翔くんのファンです

堺さんのエッセイを読んだよ

裕翔くんがドラマ「半沢直樹」で共演している、堺雅人さんのエッセイ「文・堺雅人」を読みました。

文・堺雅人 (文春文庫)

文・堺雅人 (文春文庫)

堺さんは、腹に一物ある人物を演じるためお腹に寄生虫を飼おうとして、目黒寄生虫館の職員さんにいさめられたり、走る演技が多かったのでカモシカの研究をしたり、鼓打ちをカラオケボックスで3時間練習したりと、役づくりに対して真面目な印象がありました。
だからお仕事に対してどういう姿勢で向き合っているのか知りたくて、あと、ぱらっとめくって読んだ文章がとても感じが良かったので買いました。
面白かったです。


舞台や映画やドラマと多方面で活躍している堺さんが、参加してきた作品や役の話だけでも面白いのに、県境国境をまたぎ撮影に臨むときの心持、様々な役に向かいあって思うこと、丁寧な言葉えらびで綴られた堺さんの内面が大変興味深く、あっという間に読み終えてまた読み返したくなる魅力のある本でした。


なかでも印象に残っているのが、品についての文章です。
月刊TV Naviで連載されていたものをまとめたものらしく、月にいちどのエッセイで、品についてなんと3ヶ月連続で考えていらっしゃいます。天璋院篤姫で将軍家定を演じるにあたり、「いきいきと、でも、品はよく」という注文をされたことを受けてのこの熟考。それだけでも感心に値してしまうのですが、3ヶ月めの、品についての堺さんの考えがまた唸りたくなるほど美しいのです。

たとえば「品」は、僕は花瓶にいけられた一輪の花をおもわせる。

から始まる言葉のひとむれ、もうぜひ読んでいただきたいのですが、3ヶ月間練られた品についての考えにふわっと心に寄り添うように納得させられます。そして、裕翔くんは堺さんとどんな話をしたのだろう、こういう話もしただろうか、聞いただろうかどう思っただろうかと、まあ何を聞いても結局は裕翔くんに帰結してしまうのですが、こういう素敵な人とお仕事している裕翔くんかっこいいです。
堺さんはドラマ「エンジン」から8年ぶりの共演となる裕翔くんとお仕事をして、どんなことを感じたんでしょう。知りたいなあ。ちょっと素晴らしいでしょう。素晴らしい子なんですよ。